2017.05.31 就活
ITエンジニア・クリエイターも英語を勉強するべき?

プロのエンジニア就活アドバイザーが教える就活ノウハウ

 

 グローバル社会といわれ、企業が学生に英語力を求める事が当たり前になってきました。ITエンジニア職志望の学生にも英語力は求められるのでしょうか?

 

目次

  英語力はあるに越したことはないが、それほど重視されない

  英語を習得するメリット

  まとめ:英語力は今後のキャリアにおいて大きな強みに

  

◆英語力はあるに越したことはないが、それほど重視されない


 結論からいうと、就職活動の時点で、ITエンジニア・クリエイターに英語力は求められません。英語力はもちろんあるに越したことはありませんが、就職活動の時点でITエンジニア職志望の学生に英語力を求める企業は多くありません。

 企業が学生に求める英語力の指標として、よくTOEICが挙げられますが、『楽天』や『ファーストリテイリング』のように、英語を公用語と定めている企業を除けばITエンジニア職の学生にTOEICの点数を求る企業の数はとても少ないです

 

◆英語を習得するメリット


 

  


就職活動において重視されないからといって、英語を学習するメリットがないわけではありません。むしろ様々なメリットがあります。


①情報収集ができる


英語のできるITエンジニアとできないITエンジニアでは、取得できる情報量に圧倒的に差が出ます。最新の製品ロードマップやドキュメントの殆どはアメリカから発信されています。日本語に翻訳され世に出回るのはずっと後です。最新の情報を手に入れようとしたら、英語のサイトを見る必要があるのです。新しい製品に何か問題が起きたときに、解決策を調べようとしたら、英語のサイトしかヒットしないなんてこともありえます。もちろん、『terateil※1のように、日本語でも情報収集ができる環境はありますが、やはり圧倒的な情報量があるのは、海外の英語のサイトでしょう。

より多くの情報を得るという点で、英語力はあるに越したことはありません。 

 

②就職の幅が広がる


楽天やファーストリテイリングなど英語を公用語と定める会社や、海外とのやり取りが多い外資系企業など、英語力の有無で就職の幅は大きく変わります。

また、高い英語力があれば海外で働くという選択肢を得ることもできます。海外で働くことができれば、日本で働くのとは全く異なる待遇や経験を得ることができます。

例えば、アメリカの求人サイト『Indeed』が20171月に行った調査によると、アメリカのカリフォルニア州サンフランシスコのエンジニアの平均年収額はおよそ131,000ドル、日本円で約1,490万円(1ドル=113.5円)だそうです。日本のシステムエンジニアの平均年収が590万円ほど(厚生労働省調べ)であることを考えると、その差は2倍以上であることがわかります。

 

③オープンソース開発に参加できる

 

 近年、MicrosoftAppleなど世界をけん引する企業がオープンソースソフトウェア(OSS)の開発に力を入れています。OSS開発自体に語学力での制限があるわけではありませんが、やり取りは通常英語で行われるため、英語力が必要になります。高い英語力があれば、それだけ様々な開発に参加することができます。


◆まとめ:英語力は今後のキャリアにおいて大きな強みに




 上記のことから、語学力の高さはエンジニアにとって大きな強みであることがわかります。日本国内でエンジニアとして活躍していくうえでも、やはり英語力はあるにこしたことはないようです。とはいえ、就職活動をする段階では、それほど重要視はされないため、あくまで、プログラミングスキルを高めることに注力するべきでしょう。


※1terateil』エンジニア向けの日本語Q&Aサイト

参照

「Indeed」

https://www.indeed.com/salaries/Engineer-Salaries,-San-Francisco-CA


「平成26年賃金構造基本統計調査」

http://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/chingin/kouzou/z2014/index.html