2017.12.18 就活
ビジネスモデルでよく聞くB2BとかB2Cって一体、なに? 色々な取引形態を調べ、比較分析してみた。

◆ はじめに


こんにちは。エンジニア就活生を応援するメディア「Career Tech」です。  

皆さんは今まで「B2C」「B2B」といった単語を目にしたことはなかったでしょうか?  

ビジネス系の記事やNewsPicksなど、就活生が目にする記事では頻出の単語です。  

今回は、ビジネス系の記事でもよく目にするこういった言葉について解説していきたいと思います。  

この記事を通して、企業のビジネスモデルによって、顧客との関わり合い方や、その中のシステムを構築する上での考え方の違いを実感していただき、企業選びの参考にしていただければ幸いです!それでは始めていきたいと思います。


◆ そもそもどんな種類がある?


そもそも、この「B2C」「B2B」といった言葉は、なにを表しているのでしょうか?  

また、これらの単語にはどういった種類があるのでしょうか?順番に見ていきたいと思います。  

まず初めに、「B2C」「B2B」といった言葉の意味についてです。  

それぞれの詳しい意味は後述しますが、基本的にはすべて、企業の取引形態について示している単語です。  

すべてのビジネスモデルには商取引という行為が存在します。そして、誰が誰と商取引を行っているのかを指し示すために使われるマーケティング用語がこの「B2C」「B2B」といった言葉なのです。  

一例を挙げるとすると、B2Cは「Business to Customer」の略で、企業と企業の取引を表しています。  

では、これらの単語にはどれだけの種類が存在するのでしょうか?  

派生した単語や独自に作られたオリジナルの「○2○」も多数存在しますが、  

・B2C  

・B2B  

・C2C  

・B2B2C  

といった4つが、取引形態を表す主要な単語になります。  

 

他にも「O2O」といった単語もあります。  

販売の当事者(Businessや、Customerなど)を表す単語ではなく、取引をする場所の話にはなるので、今回の記事では軽く触れる程度としますが、O2Oというのは「Online to Offline」の略であり、オンラインからオフラインに顧客を移動させる施策やビジネスのことです。

こちらのリンクが参考になりますので、気になった方のためにご紹介しておきます。  


O2Oはもう古い? いえいえ、そのアプリO2Oですよ!:Orange EC


◆ B2Cとは?

Photo by Nafinia Putra on Unsplash


企業と顧客の間で生じる商取引  

B2Cは、Business to Customerの略であり、企業と顧客との間の商取引のことを指し示しています。  

B2Cは世界で最も多く行われている商取引であり、そしてみなさんが知っている大部分の企業はB2C企業でしょう。   

当たり前ですが、カスタマーをターゲットとしている企業ですので、知名度がそのまま企業の影響力につながるからです。  

そのため、テレビCMなどもよく放映されます。一部の企業を除き、TVCMを打つ企業はほとんどがB2C企業です。    

知名度的な観点から就活の人気企業として、ランクインすることが多く、  

やはり「知名度の高いあの会社で働きたい」と思う、就活生側の心理が大きく影響しているようです。    

これらの会社を就活で選ぶメリットとしては、多くの顧客に製品を届けられる点が挙げられるかと思います。    

また、社会的な認知度も高いため、他の人に伝えた場合に、知ってもらっている可能性が高い点も大きなメリットです。  

一方で、一企業が不特定多数の顧客にプロダクトを届けるということは、  

比較的、ターゲットの粒度が大きめという点がデメリットとして挙げられるでしょう。  

「自分の気持ちをこめて、この人のためだけに作りたい」という職人気質の方には不向きかもしれません。

これらの企業の例としては、最近ですと動画配信サービスのNetflix社が有名です。  


◆ B2Bとは?

Photo by rawpixel.com on Unsplash


企業と企業の間で生じる商取引

B2BはBusiness to Businessの略であり、企業間における商取引の形態を表す単語です。  

ビジネスのターゲットが、企業や法人であるため、わざわざCMなどを打つ必要もなく、

多くのB2B企業のケースでは知名度が低くなりがちです。年末年始には、そういった大手B2B企業で働く人が、実家に帰省するため、帰省先での話題や知名度のためにそのために新聞広告やTVCMを打つことがあるそうですが、法人に対して有効なリーチが出来ないため  

ほとんどTVCM等に広告宣伝費をかけないそうです。

無名の企業だからといって、営業利益が低いかと聞かれるとそうではありません。  

むしろ、法人という大口顧客を握っているため、利益率が高くなったりと、経営が安定しているケースがほとんどで、無名だが優良企業ということがB2B企業ではよくあります。    

B2B企業を就職先候補として選ぶことの利点としては、一企業が一企業に、またはそう多くない複数の企業と取引をする形態が多いため、ユーザーの粒度が小さく、比較的作り込んだり、オーダーメイド的な感覚で、プロダクトの開発に当たることが出来ます。  

デメリットとしては、前述の通り、知名度が低い場合が多いため、色々な場面で説明コストが掛かることでしょう。  

これらの企業の例としては、最近のIT業界ですとSalesforce社や、日本ですとCybozu社が有名です。


◆ C2Cとは?

Photo by Igor Ovsyannykov on Unsplash


顧客と顧客の間で生じる商取引

C2CとはCustomer to Customerを略した単語であり、顧客と顧客によって生まれる商取引を指します。  

あくまでもユーザーとユーザー間の取引であり、それを支える企業というのがC2Cの特徴です。  

今までこの取引形態で代表例と言われていたサービスはヤフオクなどのオークションサイトでしたが、最近だとフリマアプリのメルカリなども、このC2C企業の代表格と言えるでしょう。

プラットフォームを作り、そこで生まれるユーザー間の取引からサービス料を取るというモデルから、安定した企業収益が望めるため、需要の大きい分野で一度普及し、広く使われるツールとなれれば競合相手が戦いづらい参入障壁を築くことができ、長期的に安定した非常に強いビジネスとなります。

一方で、他の企業と比べC2C企業で働くエンジニアは、Webサービス自体のパフォーマンスについてや、大量のトラフィックをさばくためのインフラスキルがより強く求められるという側面もあります。

これらの企業の例としては、世界的に有名なeBay社や、日本ですと前述の通りメルカリ、ヤフーが有名です。


◆ B2B2Cとは?

Photo by Alex Kotliarskyi on Unsplash


企業と顧客をつなぐための商取引

B2B2CはBusiness to Business to Customerを略した単語です。  

文字数も増えた分、ややこしい取引形態と思われがちの取引形態ですが、実際には非常にシンプルで、B2C取引、つまりは顧客と企業における商取引を支援をするためのビジネスでありBとCの間の仲介をする企業(つまり、B2Cの間にB2がもう一つ挟まった)という取引形態のことです。  

企業が販促のために使うWeb広告の出稿から、人材紹介業、外食産業における予約システム、タクシー会社と乗客をつなげるタクシーサービスなど、最近ではインターネット・IT分野でもB2B2Cの形態でビジネスを行う企業が増えてきています。

C2Cなどと同じくプラットフォームビジネスに発展する場合が多いですが、最も大きな違うとしては、C2Cは低単価の案件を大規模に拾い集め、収益に変えるというイメージに対して、B2B2Cは中程度から高単価の案件を小規模、中規模に行い、利益拡大に繋げるという収益イメージが強い分野です。  

例で言うと、旅行予約サイトの「じゃらん」は、宿泊施設を営業する企業と、宿泊したい顧客をマッチングするリクルートが経営するWebサービスです。リクルートが手がけるIT系ビジネスはほとんどがB2B2Cであり、リボンモデルと呼ばれる有名なフレームワークを用いることで、社内での新規事業を検討しているとのこと。  

下記のリンクから、見ることが出来る動画ではリボンモデルとはどういったものであるかを  

イメージ出来るかと思いますので一見の価値ありです。  


Recruit - The Ribbon Model - 日本語版 - YouTube


前述のリクルート以外にも、世界的な企業ではAmazon社が、日本だと楽天が有名です。


◆まとめ


以上が、取引形態やビジネスモデルにおける、「B2B」や「B2C」といった用語の解説になります。  

いかがだったでしょうか?エンジニア志望として就活をする上で、ビジネスモデルから見る企業の大まかな特色や企業やビジネスによってどういったユーザーに向けて開発を進めるべきかといった部分がお分かりいただけたのではないかという風に思います。  

記事の中で申した通り、知名度が低い企業でも、B2Bを主としたビジネスを展開していて、経営も安定しているのであれば、  就職希望先の候補の1つとして、積極的に検討して頂ければという風に思います。  

Career Selectでは、世間的には知られてはいないものの、業界的にはピカイチであったり、経営が抜群に安定しているといった、いわゆる優良B2B企業も多数ご紹介させていただいております。実際のところ、B2B企業ってどうなの?必要とされるスキルは?といった疑問を持たれている方は、専任のキャリアアドバイザーから実際の現場の話や人事の本音などをお伝えすることも出来ますので、是非、こちらのサポートもご活用いただき、就活ではご自身に合った最善の選択肢を取っていただければと思っております。  

詳しくはCareer Selectにてどうぞ。  


最後まで拝読いただき、有難うございました。