◆ はじめに
皆さん、こんにちは。エンジニア就活生を応援するメディア「Career Tech」です。
さて、世間は一気に年の瀬ムードに向かい、テレビでは年末年始の番宣を流すようになりましたが、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
今年の抱負は無事達成できましたでしょうか?
Career Techでは、この年末シーズンに合わせて2017年を振り返る特別企画と致しまして、今回は「今年流行したトレンドと2018年のトレンドとなりそうな最新技術」をまとめた記事をお送りし、今年を締めたいと思います!
この記事をきっかけに、年末年始の自由な時間に技術に触れてみたり、技術的なトレンドを深掘りしていただければと考えています。
それでは本編に参りましょう!
◆ 2017年に登場した新しい技術トレンド
仮想通貨(ビットコイン)
Image by Bitcoin will eventually blow up : JP Morgan Boss » TechWorm
今年を語る上では絶対に外すことの出来ない技術トレンド、それは「ビットコイン」に端を発する仮想通貨技術の流行でしょう。
そもそも、ビットコイン周りの技術自体は2008年に登場していたものになりますが、今年はビットコインの値上がりにより、大手マスメディアが大きく取り上げることで話題となりました。特に2017年を見ると1bitcoinあたりの値段が約1600%の成長を見せ、多くの人が暗号通貨についての話題について耳にしたことでしょう。
技術的な話では、グラフィックボードやビデオカードの高価格帯の商品がマイニング目的に買い占められており、秋葉原やネットショップから姿を消しました。
他にもマイニング用OSとして「ethOS」などが開発され、GMOやDMMといった大手IT企業が相次いでマイニング事業に参入することを表明しています。 これからもブロックチェーン技術に関しては目が離せません。
スマートスピーカー
Image by Devices & Integrations - SmartThings Community
昨年より、米国で販売が開始され大ヒットとなっていた「Amazon Echo」が今年の11月、ついに日本に上陸。招待制により販売されており、現在も招待が待たれるほどの人気ぶりです。
ひょっとすると、皆さんの中には購入されている方もいらっしゃるかもしれません。
他にも「Amazon Echo」に先駆けて、10月にはGoogleより「Google Home」が、そして同時期には、LINEより「Clova WAVE」の発売が発表されており、こちらも今年の話題となりました。
Amazon Echoは「買い物」、Google Homeは「検索」、Clova WAVEは「コミュニケーション」と各社ともに特色を出してきており、まだまだ熱いシェア争いが繰り広げられております。
また、Amazonは、ディスプレイ付きスマートスピーカー「Amazon Echo Show」の販売も始めており、米国のユーザーの間での評価は上々。
音声だけでなく、視覚による操作がデバイスに加わることで、今まではタブレットやスマートフォンが主流だったデジタルデバイスの世界に変革が起こるやもしれません。はたしてどのデバイスが覇権を握るのでしょうか?
今後の動向が注目されます。
IoT
Image by https://ms-creatas.com
数年前からのトレンドとなっている「IoT」ですが、今年も特に色々な場面で見かけられました。 スマートスピーカーの話も、スピーカーがインターネットに繋がったというIoT的な内容ですし、他にも最近ではホームセキュリティデバイスを提供するBlinkがAmazonに買収されるというニュースが 話題となっています。
既にGoogleが買収している「Nest」の競合する企業でしたのでこれから伸びると言われているスマートハウス分野の強化を図る目的のようです。
「IoT」というと、こういったスマートハウス分野が注目されがちですが、近年成長しているのは 「コミュニケーションロボット」分野です。
コミュニケーションロボットといえば、日本ではPepperが定着しましたが、今年新型が発売されたSONYの「Aibo」などの家庭向けロボットも好調。
新宿高島屋に新しくOPENしたコミュニケーションロボット売り場では、特にシニア層の来店が多いそうで、介護分野やインバウンド分野での成長などもあり2020年には市場規模が87億円に達する見込みです。
働き方改革
Image by Do You Have What It Takes To Be A Digital Nomad? - Korey Howell Photography
学生の皆さんにとって馴染みは無いかもしれませんが「働き方改革」も今年のトレンドでしょう。 電通の過労死事件や少子化による働き手不足などが発端となり、長時間労働を是正し、労働生産性を上げることで、一億総活躍社会を目指すという政府の成長戦略の柱が「働き方改革」でした。
東京都では、ピークタイムの乗車を避け出社する「時差Biz」というキャンペーンを鉄道各社と行っていたため知っている方もいらっしゃるかもしれませんね。
こういった前時代的な働き方を変えることがトレンドとなる中で、IT業界でもその動きは加速しています。 有名どころで言うと、IT大手のYahooが一部で導入した「週休3日制」などが挙げられます。
これはバックオフィス業務をAIなどに担当させることで、業務を削減するというもので業界でも珍しい取り組みでした。もちろんこういった大々的なものだけではなく、テレワークを加速させるためのツールを導入することでリモートでの作業を可能とする企業が増えていることも、この改革の特徴の1つです。
例えば、ビジネスコミュニケーションツールにおいても、SlackやChatWorkだけでなく、大手LINEの「LINE Work」といったツールが新規参入しました。 またドキュメント共有ツールだけでも、Google DocsからQiita:team、Docbase、esa.ioなど、多くのプロダクトが生まれており、生産性向上ツールの市場規模は拡大傾向です。
これからの時代は、リモートワークやノマド的な働き方が主流となってくるのでしょうか?
来年も働き方を変える革新的な企業は現れるのでしょうか?
就活生の皆さんも、注目してみてください!
フェイクニュース
Image by Fake News And Confusion. The Way Modern Dictatorships Close Down The Media
昨年の米国大統領選がきっかけで話題になったワードが「フェイクニュース」です。
トランプ大統領が 「これはフェイクニュースだ」と大手メディアを批判したことや、他にも選挙中にフェイクニュースが流れたことで、選挙結果に影響が出たのではと話題になりました。 しかしこれだけでは終わらず、トランプ大統領のロシア・ゲート疑惑やフランス大統領選などでも、フェイクニュースがたびたび拡散されており、世界的な問題となっています。
実際に、こういったフェイクニュースを流すことによって広告収入を得られるため、捏造されたニュースが拡散される過程で止める必要性があり、米国大統領選で責任を追求されたFacebookでは、自然言語処理や機械学習を利用した
「フェイクニュース」かどうかを見分けるファクトチェックのシステムを構築。
フェイクニュースであることが確認された場合は、ユーザーに忠告をすることで解決しようと模索しています。
はたして2018年もフェイクニュースの嵐は吹き荒れるのでしょうか?
◆ 来年、波が来る?最新技術トレンド!
ブロックチェーン2.0
Image by Invest Openly: Is Blockchain The Web 3.0 That We Are Waiting For?
各国の中央銀行総裁が、「ビットコインはバブルの状態」と危機感を表明しており、 実際に、先週の12/22にはビットコイン関連の値が大きく下がるなど、徐々にバブルが弾けるシナリオが表面化しつつあります。
そうした中で、現在はブロックチェーン技術を用いた新しい事業に注目が集まっており、宝石取引の分野では、ブロックチェーンを利用することで詐欺や紛争が絡んだダイヤモンドを排除するというスタートアップも誕生しています。
このようにポストビットコイン的な流れの1つの「ブロックチェーン2.0」は2018年の主役となることでしょう。
また、ビットコインに関連し、サイバーセキュリティーにも注目が集まっています。
そもそもブロックチェーン自体はセキュリティー性が非常に高いことで知られており、取引などを改ざんするといったクラッキング行為は、ほぼ不可能と言われている技術です。
しかし、取引所やユーザーのセキュリティーレベルは依然として低いままであるため残念ながらそうした取引所やユーザーから、悪意のあるハッカーがBitCoinを盗むといった事件が多発しています。
さらには近年、ビットコインに限らず多くの企業がハッキング被害に遭っており年々サイバーセキュリティーの重要性についての認識が広がっているためからか、テーマ投資のFolioによると、サイバーセキュリティー関連銘柄は
この1年間で47%も上昇しました。
これからもサイバーセキュリティー技術についてのニーズは増える傾向にあるでしょう。
これからのサイバーセキュリティーのトレンドの波に乗って、年末年始に技術を磨きたいというサイバーセキュリティー初学者の方のためには、こちらのサイトがおすすめです。
情報セキュリティスペシャリストの教科書レベルを無料で公開しているだけでなく、漫画で分かりやすくサイバーセキュリティーを学ぶことも出来ます。
情報セキュリティスペシャリスト(情報処理安全確保支援士) - SE娘の剣 -
スマートスピーカー関連サービス
Image by Best Everything: Best Smart Speakers 2017 - The Gud1
今年はスマートスピーカーが普及したまさに「スマートスピーカー元年」でしたが、来年はどうなるのでしょうか?
もちろん普及した結果、ユーザーが標準機能では飽き足らず、スマートスピーカー系サービスに流入するのは間違いないでしょう。
個人的な意見としては、チャットボットブームよりも波が来そうな分野であり、スマートスピーカーアプリ開発は今後のアプリ開発の主流の一つになるのではと考えています。既に「Google Home」と「Amazon Echo」ではお互いのサービスである「Google Play Music」と「Amazon Music Unlimited」をブロックし合っておりスマートスピーカー市場の音楽ストリーミングサービスは「Spotify」が一人勝ちの様相を呈しています。
「Amazon Echo」では、搭載している人工知能「Alexa」に人間味を持たせるためにアプリのことをスキルと呼称していますが、このスキルストアのランキングを見てもまだまだ一般的な発想の範疇である「ニュースを読み上げる」といったようなスキルが上位を占めており、なんらかのキラースキル(アプリ)が待望されていることはほぼ間違いないでしょう。 皆さんもスキル開発によって一山当ててみませんか?(笑)
ここで、年末年始の空いた時間にスキル開発の初歩を学ぶ上で参考となるリンクをご紹介しておきます。
こちらのリンクですが、Amazonが公式に出しているスキル開発を学ぶためのラーニングコンテンツになります。
初めてスキル開発を行おうとしている人はここから始めると、まず問題はないでしょう。
え?Amazon Echoを持っていないから実機でテストが出来ない?
ご安心ください。実は、ブラウザ上で動く「Alexa」のデバッグツールがありますので、もしもAmazon Echoを持っていなくとも自由に開発することが出来ますよ!
Webサービスの高速化
Image by Web Performance Testing with Sitespeed.io
どういったトレンドかをお伝えするために、最適な具体例があります。
まずはこちらのサイトにアクセスし、適当な記事をクリックしてみてください。
一般的なWebページとは全く違う、圧倒的な画面遷移スピードに驚いた方がほとんどでしょう。このサイトは技術者同士で意見を交換し合うための海外コミュニティーサイトなのですが、日本ではこの画面遷移の速さからメディアに取り上げられ、一躍話題になりました。
「爆速すぎて笑う」 表示速度が“異常な”Webサイト「dev.to」 その仕組みは - ITmedia NEWS
CareerTechを見ている情報感度の高い就活生の皆さんは、バズった記事を読んだ方も多いかと思います。こちらのサイトはCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を使用しサイトデータを事前にキャッシュしているため、一般的なサイトよりもロードが早くなり、高速での画面遷移が可能となっているわけです。 昨今のWeb、特にフロントエンド分野では今年の11月から徐々に、このwebパフォーマンスが話題となっており、Web+DB PRESSでは「超速! Webページ速度改善ガイド ── 使いやすさは「速さ」から始まる」という特集で雑誌を発売、さきほどのサイトの「The DEV Community」も11月から話題となっており、どうやら2018年もパフォーマンスが問われる流れで技術的なトレンドが推移するのではないでしょうか?
また高速化というテーマからは若干ずれるかもしれませんが、PWAという技術がiOSブラウザのSafari導入されることが決まったことも、来年のトレンドのヒントとなるでしょう。
PWAとはProgressive Web Appの略であり、端的にいうとモバイルのWebページをネイティブアプリレベルで高速表示、そしてアプリかのように振る舞わせるための技術です。特にプッシュ通知など、今まではネイティブアプリでしか機能しなかったものが使えるようになっただけでなく、一度キャッシュしてしまえば、オフラインでも使えてしまうという夢のような技術です。
こちらもスマートスピーカーのスキル開発と同様、来年大きく話題となる技術トレンドの一つだと個人的には考えています。
他にもパフォーマンスについての注目の技術はAMPなど色々とあります。
こちらのQiitaの記事が全体的にまとまっていましたので、ご紹介させていただきます。
また、今回ご紹介したPWAについて「もっと知りたい!」「実装してみたい!」と感じた方には、こちらのGoogleがリリースしている学習コンテンツがオススメです。
そもそもPWA自体がGoogleによって策定された仕様であり、また技術のため、Googleのドキュメントを見ることが多くなるかとは思いますが、主要なページは日本語化されているため安心です。
はじめてのプログレッシブ ウェブアプリ | Web | Google Developers
◆まとめ
いかがだったでしょうか?
今年も色々な技術が生まれたり、また、昨年からの流れを受けたトレンドが盛りだくさんでなかなか刺激的な一年でしたね!新しい技術が生まれることで、エンジニアとしての活躍の場がどんどん広がっているのはエンジニア就活をサポートするCareer Selectとしても嬉しい限りです!
今回の記事では、来年はどういった技術が生まれてくるのかについて予想してみましたが、もしも皆さんが、
「この技術が来そう!」「これからはこれが来そうなので記事として取り上げて欲しい!」
といったご要望がございましたら、遠慮なくCareer TechのFacebookページより
コメントにどしどしお書きください! この記事を読んでの感想もお待ちしております!
最後に、この記事を読んで皆さんがこの年末年始のお休みでなにかを新しいことをやってみるキッカケになることが出来れば幸いです!
それでは皆さん、良い年の瀬をお過ごしください!
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就活生必見!達人たちから学ぶプレゼンの極意【スライドデザイン編】◆ はじめに皆さん、こんにちは。エンジニアを目指す学生を応援するメディア「Career Tech」です。前回の記事ではプレゼンにおいて「構成」という要素が重要であることをお伝えさせていただきました。「構成」という武器を使うことで、より自らのプレゼンを印象づけるヒントとなったのではないでしょうか? 今回は、プレゼントと言うと思い浮かべるもう一つの重要な要素、「スライドデザイン」について、プレゼンの達人たちを具体的な例として、学んで行きたいと思います。◆ イケてるスライドデザインはプレゼンをより魅力的にするPhoto by Freepikさて、スライドデザインを良くすることで、どのようなメリットや効果を得ることが出来るでしょうか? 最も強い効果として挙げられるのは、退屈なプレゼンに対して惹きつけることが出来るというものです。 人間が集中力をキープできるのは3分までとも言われています。 そうした中で、いかに素晴らしい構成や準備を進めていても、そもそも人間には理解することが出来ません。 しかし、デザインとはそもそも「見ている人間を惹きつける」という基本原理のもと、生み出された学問です。これをプレゼンに応用しない手はありません。 ご存じの方も多いかとは思いますが、ここではTEDをお手本にしてみたいと思います。 TEDというのは「広める価値のあるアイデア」というスローガンのもと、カンファレンスを開催しているNPOであり、インターネット上で多くの高品質なプレゼンテーションの動画を公開しています。 今回はそんな中でも、東大入試の合格を目指す人工知能「東ロボくん」の開発者でもある新井紀子さんのプレゼンテーションを例に挙げたいと思います。 まずは、実際のプレゼンテーションを見てもらうと良いと思います。新井紀子: ロボットは大学入試に合格できるか? | TED Talk | TED.com新井さんのスライドデザインは決して派手なものではありませんが、あとに述べる基本を守り作られています。実際のところ、皆さんも研究発表などで「証拠となる数字やデータを示し、自分の主張に正当性を持たせる」といったようなプレゼンを行ったことはあるのではないでしょうか?まだという方もこれからそのようなプレゼンを行う機会はまだまだあると思います。そういった発表をする時は、ついついデータを並べたり、文字で説明をしようとしたりしてデザインを蔑ろにしてしまう事ってありますよね?しかしながら、これから学ぶデザインにおける重要な法則をいくつか守ることでより今までのものから、ワンランク上のスライドデザインへとレベルアップすることが出来るようになると思います。◆ イケてるデザインを構成するための4つのデザイン原則今回は、多くの読者から支持を受け、20年以上前から読まれ続けている大ベストセラー、非デザイナー職向けのデザイン本の大家である「ノンデザイナーズ・デザインブック」からスライドデザインにおいて本当に重要なデザイン原則を4つご紹介したいと思います。近接まず初めに覚えたいのは、近接の原則です。近接とは「関連した情報をまとめてグループ化し、近づけること」であり、図にも示されている通り、同系統の情報を近づけることや見出しとテキストを固めて配置することでより視認性を高め、また情報を伝える際のノイズを省くことが出来ます。 パワーポイントでは箇条書きのテンプレートが主ですので、勝手にこの原則が当てはめられていますが自由配置を使用した際に、情報がバラバラになってしまうことがあると思います。 しかし、近接の原則を意識するだけで、情報を正しく配置することが出来ます。整列 次に意識しておきたいのが、整列の原則です。 整列とは「関連した情報の始まり部分や終わり部分を揃えること」ということで、行頭や行末を揃えることによって、脳が勝手に見えないはずのラインを引き、そして情報を無意識下で追いやすくなること意図しています。 こちらもノイズが入りづらくなり、より集中してプレゼンを聞いてもらうことが出来ます。反復 次もそんなに難しくありません。反復の原則です。 反復とは「デザイン上の特徴を何度も繰り返すこと」であり、装飾やフォントに見出しの意味をアンカリングし、よりプレゼンを理解しやすいものにします。 また見た目を画一的なものにすることで、退屈なスライドにデザイン的なリズムを生み出し、視覚的にも面白さを加えることが出来ます。 見出し項目や箇条書きには、このフォントでこのサイズと決めておくと良いかもしれません。コントラスト最後にコントラストの原則です。 コントラストとは「対比」のことであり、「はっきりした違いを生み出すこと」です。 この原則も、情報の整理に貢献するだけでなく、視覚的に飽きさせないというスライドデザインを作る上で欠かせない役割を担っています。 注意を働かせたい部分のみを対比することで、目線をキャッチし、もしも興味があれば、より詳しい内容をその下に書いてある説明から読み取ることが出来る、そんなスライドとして仕上がるため、あとで配布資料としてスライドを配る場合にも有効な原則です。◆ スライドデザインを1ランク上げるための小技さて、デザインの4原則については学ぶことが出来ました。 これらの原則を使い、今からスライドデザインを始めてもらいたいところですが、あなたのスライドをもう一歩洗練されたものにするためのちょっとしたテクニックもご紹介したいと思います。 スタイリッシュな色を選ぶための方法イケてると言われるスライドの共通点として、かっこいい色を選んでいるケースが圧倒的です。 今でデザインの原則についてきて述べた通り、もちろん色にも法則性があります。まずは、 1、背景色 2、文字色 3、注意を惹かせたい色 の3色を決めてください。 そしてこれらを4:2:1の割合で使ってみてください。 それだけでも十分効果があるかと思います。更に、イケてるスライドデザインの多くは、同じ赤でも、くすんだものや蛍光っぽものまで色々な赤から最適なモノを選び抜かれているようで、一方で自分がスライドを作る際には、あまりの色の多さに「なにを選べば良いんだ…」と絶望してしまうことが多かれ少なかれあるかとは思います。 色選びに失敗してしまっては、色の割合が正しくても元も子もないデザインとなってしまいます。配色が苦手、色彩センスが欲しい、そう感じているあなたにオススメのサイトがあります。 それがAdobeが公開している色見本サイト、Adobe Color CCです。Adobe Color CCこのAdobe Color CCを使うことで、色々な色の組み合わせから、自分の好きな色の組み合わせを選べるだけでなく他のユーザーからのお気に入り数を参考にした人気順に並べ替えることも出来ます。 大体の場合は、このサイトで上位に来ているカラーセットを選ぶことが得策でしょう。私も色彩感覚が乏しい方だと思っているのでいつも使わせてもらっています。そんなわけでとてもオススメです! Adobe Color CCイケてるフォントを選ぶための方法イケてるスライドデザインの共通項として、もちろんフォントについても避けられない要素の1つです。 多くの方が犯しがちなミスなのですが、デザインの経験がない人がスライドをデザインする場合、基本的には、1つのスライドファイルにつき1つのフォントをずっと最初から最後まで使うべきです。 反復の原則でも出てきましたが、途中でフォントを変えることで聴衆を混乱させてしまう可能性が生まれるからです。 日本語のフォントを選ぶ場合、Widowsをお使いの方は「メイリオ」を、Macをお使いの方は「ヒラギノ角ゴ」を選択することをオススメします。多くの場合、これらのフォントを選んでおいて間違いはありません。 もしもこだわりたい方がいらっしゃった場合のためにお話すると、 無料フォントでもスペックが高いのが、GoogleとAdobeが共同開発した「源ノ角ゴシック」です。 こちらはAdobeのサービスであるTypeKitにて、入手可能です。 とても使い勝手が良いので、可能であればインストールしておくことをオススメします。 無料でも使える!? Typekitまとめ:16年春【正しく知り活用しよう】 | Adobe Creative Station日本語のフォントを選ぶ場合、Widowsをお使いの方は「Arial」を、Macをお使いの方は「Helvetica」を選択することをオススメします。そもそも、「Helvetica」はフォントの王様と言われており、多くの有名企業がこぞって企業ロゴに採用しています。日本ではPanasonicやMUJIなどが代表例でしょう。 マイクロソフトがそのHelveticaを真似て作ったのが「Arial」ですので、こちらもこの2つを選んでおけば、まず間違えることはないでしょう。こだわりたい方にオススメのフォントとしては「Roboto」というフォントが挙げられます。Googleが開発したこのフォントはAndroidやGoogle Chromeのフォントとして採用されており、上記の2つのフォントと比べて、やや細身な文字が特徴です。こちらもGoogleFontsより無料でインストールできます。 Roboto - Google Fonts文字をジャンプさせる上の図を見ていただくと、直感的に意味がわかるかと思います。 もしもあなたが「2020年卒」であることを伝えたい時、上と下のどちらを選ぶでしょうか? もちろん下のほうが強調されたデザインになっていることは言うまでもありません。 このように伝えたい一部分だけ、フォントサイズを変えて大きくすることでデザイン的にスタイリッシュな見た目に変えることが出来るだけでなく、なにを伝えたいのかという部分でメリハリをつけることができます。 ◆ まとめ「スライドデザイン編」、いかがだったでしょうか? 就活を始めていらっしゃるエンジニア学生の皆さんが、今後どういった機会でプレゼンをされるのかは分かりません。 もしかしたら、逆求人イベントなのかもしれませんし採用面接でプレゼンを求められる場合もあります。 しかし最後まで、意識していただきたいのは「プレゼンは相手になにかを伝えるための手段に過ぎない」ということです。 ・自分が本当に伝えたい核となるメッセージは何なのか?・相手にどういった行動を起こしてほしくてプレゼンするのか? ・相手にとってのメリットはなにか?というような構成編で学んだ、プレゼンの必須要素を意識し、そこに向けて必要なプレゼンのスライドを、コアを伝えるためにデザインし、実際にプレゼンをして伝える。 自分は凄いとおごるためでもなく、自分のスライドデザインは凄いといばるためでもありません。 あくまでも相手に伝えるという手段であることを、最後まで頭の片隅で意識していただけるとありがたいです。 この2回の連載を活かし、構成、そしてスライドデザインで差をつけ、自分の理想とする未来を実現するための手助けとなることを期待しています。頑張ってください!参考書籍:ノンデザイナーズ・デザインブック [第4版]/Robin Williams/マイナビ出版 -
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新卒ITエンジニアの面接対策プロのエンジニア就活アドバイザーが教える就活ノウハウ 面接の形態として最も一般的なのは、1次面接・2次面接・最終面接というフローです。もちろん、企業によって回数、評価基準などは違うため、一概には言えませんが、それぞれの面接でどのような事が聞かれるのか、おおまかな質問内容の傾向と対策をご紹介します。 目次 ◆ 新卒ITエンジニアの面接で聞かれる内容と対策 ◆ 面接を通して企業がチェックしているポイント ◆ 面接で落ちるNGワード ◆ 終わりに:面接前にしておくべき心構え ◆新卒ITエンジニアの面接で聞かれる内容と対策人のせい・環境のせいにする発言 面接で様々な質問を投げかけられると、どうしても良い事や華々しい成果ばかり伝えるわけには行かず、失敗した事や、成果が出なかった事について話さざるを得なくなります。しかし、失敗や成果が出ない事は全く悪いことではありません。企業は、それを通して何を学んだか?どんな風に解決したかを見ています。そのため、失敗や成果が出なかった事に対して思慮深さを見せられるように意識しましょう。 その中で、絶対に言ってはいけない事は、周りや環境のせいであるという旨の発言です。なぜ失敗してしまったと思いますか?と聞かれた時に、「チームメンバーがダメだったからです。」と応えてしまったら、思慮深さをアピールする事はできませんし、企業側に「自己改善ができない人間なのだな」という印象を持たれてしまいます。 そのため、人のせい・環境のせいにする発言は控えましょう。どんな状態であっても、その中で自分が何ができたかを考え、それを発言するようにしましょう。 第一志望でないこと告げること 面接では、あなたが入社する意志があるかどうかが常に判断されています。内定を出すという事は企業にとって、大きなリスクだからです。学生が内定を辞退する事は自由ですが、企業は一旦内定を出してしまうと、それを取り消す事ができません。限られた内定枠を出しても良いか?確実に入社してくれるか?を常に考えています。 「他に志望している企業を教えてください」と言われた際に、他企業の名をあげたり、他者の選考状況を正直に告げる事は構いませんが、第一志望でないと告げてしまうと、その時点で選考通過できなくなってしまう場合もあります。 明らかに、第一志望でない事がわかるような発言は控えましょう。 終わりに:面接に対する心構え 企業は、採用活動を始める前に、今年はどのような人材が、何人必要なのかを整理し、人事計画を練っています。いかに優秀な人材であっても、その企業の人事計画に反していたり、アピールするポイントがずれてしまっていたりすれば、採用されない場合もあります。事前に、採用情報を取得したり、OB訪問したりなどすることで、企業の求める人材像がどのようなものなのか知ることも大切です。自分に嘘をつく必要はありませんが、自分の魅力と、企業の求める要素が噛み合うように話すことを意識しましょう。 -
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面接官を唸らせる逆質問とは?プロのエンジニア就活アドバイザーが教える就活ノウハウ 面接前に逆質問の準備はしているでしょうか?逆質問は、時に合否を左右するほど重要なものですが、しっかりと対策をしている学生は少ないように思います。今回は、逆質問の事前準備が大切な理由と、逆質問を考えるポイントをご紹介します。 目次 u なぜ逆質問の事前準備が必要なのか? u 逆質問の考え方のポイント u 終わりに:大切なのは'時間を有効に使うこと' ◆なぜ逆質問の事前準備が必要なのか? 面接は、基本的に面接官が学生に向けて質問をすることで進行します。それとは逆に学生が面接官に向けて質問することを逆質問と言います。面接の最後に面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれたら、逆質問の始まりです。逆質問は、多くの場合選考の一環とされており、逆質問も含めて面接官は学生を評価しています。面接の準備をするのと同様に、逆質問でどのようなことを聞くかもあらかじめ準備しておくべきなのです。 逆質問は基本的に面接時間の最後に設定されています。そのため、面接官が最後に学生に抱く印象は逆質問によって大きく左右されます。逆質問によってそれまでよかった印象が下がってしまうこともありますし、逆に印象が良くなることもあります。しっかりと準備をして面接官の好感度をあげられるような質問をすることによって、面接官に良い印象を残して面接を終えることができるのです。熱意や入社意欲を伝えられる 逆質問によって、熱意や入社意欲を面接官に伝えることができます。 例えば、競合と比較した企業の弱点や課題についてや、今後の事業方針についてなどの質問です。業界や企業知識を織り交ぜた質問することで、企業に対しそれなりの時間を使っているということ面接官にアピールすることができます。「この学生は本当にうちの会社に入りたくて努力をしているんだ」ということが伝われば、好印象につながります。今後の選考やキャリアに有意義な情報が得られる 逆質問の時間は、短時間のOBOG訪問のようなものです。そこで得た知識や発言で企業の魅力を再確認できたり、自身の志望動機が具体化されたりすることもあり、逆質問で得た情報が今後の選考において有意義な情報になりえます。 また、「自分がその企業でしたいと思っていることが、入社してから本当にできるのか?」や「この企業で働いた時にどんなやりがいや楽しさがあるか」などを質問することで、入社後の自分の姿をイメージできることができ、企業とのミスマッチを防ぐことができます。 ◆逆質問の考え方のポイント 「逆質問の準備が大切なのはわかるけど、なかなか考えることができない!」という人も多いかと思います。そこで、逆質問を考える上でのポイントを2つご紹介します。①面接官個人の経験に基づいたことを聞く 逆質問に困ったら、まず、「面接官個人の経験に基づいた質問」をしてみることをお勧めします。「面接官個人の経験に基づいた質問」とは、例えば、「なぜこの会社に入社したのか?」「これまで一番楽しかった(辛かった)開発は何か?」「今までどのようなプロジェクトに関わってきたのか?」「今後、その企業でどのようなことをして行こうと考えているか?」などです。 この質問は、業界や企業研究ができていなくてもできるため、気軽に質問できますし、面接官の経験を通して、その会社の雰囲気や、具体的な仕事のイメージが掴みやすくなります。 また、面接官が現場のエンジニアであった場合、これまでどのような開発に携わってきたのか、その中でどのようなことを考え、行動してきたのかなどを聞くことで、その会社が本当に自身にあっているかの検証もすることができます。 ②面接官の考えを聞く 面接官の考えを聞くというのは、例えば、「企業の弱点や課題はなんだと考えるか?」「競合に負けているのはどんな要因からだと思うか?」「今後業界の動向はどのように企業に影響するか」などのように、企業や物事の動向に対する面接官の考え方を聞くことです。 これらの質問から、内部の人間から見た企業の姿や、業界の知識などを得ることができ、業界や企業の理解が深まります。この知識は、今後の面接にも活かすことができるため、とても有効です。